無線LAN調査

無線LANについてあれから色々と調べてみた。

まず設定についてだが、接続が不安定になるときは通常の状態ではなく、電波を最低レベルまで弱めているときに限るため、一般的には必ずしも当てはまらない。

【実験環境】
無線LAN APはNEC Aterm WR7600Hを使用し、電波の送信出力は通常を100%としたときに12.5%(つまり1/8)に設定している。

・通信は11gで54Mbpsでの接続
・ESS-IDはステルス
・MACアドレスフィルタリング
・WPA-PSK(AES)で最も強い暗号化
・APとPCは約1.5〜2.0mの距離

という設定になっている。
PC側はPanasonic Let’s note R4で、Intel PRO/Wireless 2915ABGを搭載している。設定では送信出力を最低(1mW)に、電力設定は中間に設定している。

この状態で全チャンネルで、約600kbpsのDivXファイルを無線LANで転送しながら再生したときに途切れずに再生できるかどうかをチェックした。

【実験結果】

1,2,3,4,6,7,8,9,12chでは途切れてまともに見れず。
見れたのは5,10,11,13chのみであった。

この間、WindowsXP OSの「ワイヤレスネットワークの接続の状態」では54Mbpsで接続されていることになっている。
シグナルの強さは常に「非常に強い」である。

つまり、電波送出が最弱設定の場合、見た目上54Mbpsであっても、実際には0.6Mbpsを安定して送信することができていないことになる。

次に、約4MbpsのMPEG2ファイルを再生した場合、それがある程度途切れずに再生できたのは

11chのみ

になった。
この11chが使えるかと思い、しばらく使っていると、やはりたまに途切れることがあり、イマイチ安定はしていなかった。

【考察】
11gの場合は周波数が1chおきに5MHz離れているが、1chあたり22MHzの帯域を使用するため、実際には1chの隣で2chを使用したりすることはできない。
かならず5ch以上あけないと混信が起こり、理論上安定した通信はできないことになる。

ということから考えてみると、もしも他の電波の混信のせいだと仮定した場合、5chの空きはどこにもないことになる。

マンションの他の部屋に無線LANがいくつもあることは確実であり(最低3つは確認済み)、それらデフォルトのチャンネル設定はかなりいい加減だと思われる。

ソフトウェア技術者は電波の使用帯域について詳しくないため、デフォルトのチャンネルは何でも良いと思うせいか、(・Θ・)が今までに買った無線LAN装置もデフォルトチャンネルは3とか4とか、ありえない設定になっているものがいくつもあった。

基本的にデフォルトチャンネルは1,6,11のどれかにしておかないと混信する可能性があり、それ以外に設定する場合は使用帯域を考えなくてはいけないのだが、デフォルトでそれ以外になっているものは当たり前のように存在する。

とすると、適当なチャンネルに割り当てられた無線LAN APが3つあると、全チャンネルで混信することになる。

また、もしも確認済みの3つがそれぞれ1,6,11chとうまく設定されているとしても、既に全帯域使用済みのため、安定通信は不可能な状態になっていると言える。

【結論】
結局考えられる原因は、マンションの他の部屋の無線LANが沢山あり((・Θ・)以外最低3つ以上あるのは確か。最近はステルスで隠れているw)、そのせいで全帯域が使われているため確実に混信が起こる状態にある可能性が高い。

さらに、そもそも2.4GHz帯は家電製品に開放されているため、電子レンジ、Bluetoothなど同じ帯域を使用しているものがあるため、そもそもある程度同帯域電波がそこらじゅうに存在している。

そのため、電波送出を弱めると他の部屋の無線LAN等の電波と干渉して通信が阻害されているのではないか。

ちなみに、APとノートPCの無線LAN出力をデフォルトである最大出力に設定すると、8MbpsのMPEG2でもたまに少し途切れる程度で、ほぼ問題な く再生できる。やはり電波を弱めているのが原因で、強い電波ならほぼ問題ないようだから、他の部屋の無線LAN電波が原因の可能性は高い。

これを、両方とも電波出力を最低設定にしても、11aだと8MbpsのMPEG2(市販DVD画質)でもほとんど問題なく再生できる。

これらのことから、やはり安定通信を行うには、11gではなく、11aを使用するほうが良い。

このようなわけで、(・Θ・)の調査では、11gは電波が遠くまで届くが、
安定して常に高いビットレートを確保するのは難しく、それに対して11aでは電波は近距離しか届かないが、常に高いビットレートを安定して確保できることが実験でも確認できた。

まぁ実際に11aでも11gでもほとんど同じだったらわざわざ2つの規格がないわけで、やはり動画再生など常に高いビットレートが安定的に必要になる場合は11aを使用したほうが良いということだろう。

【オマケ】
自分には無関係だと思っているそこのアナタ!実際に試してみよう。
簡単に試すには、

1.デスクトップPCのファイルを共有でノートPCから見えるようにしておく
2.DVD品質のMPEG2 8Mbpsファイルをデスクトップに用意し、それを無線LAN(11g)で接続されたノートで再生してみる
(MPEGファイルがないときは、DVDをISO化してデーモンツールでマウントして見るという手もある)
3.動画が途切れたりしないか30分くらい見てみる
4.一度再生すると、バッファに蓄えられてしまうため、実際には通信していないことがある。そのため、「ワイヤレスネットワーク接続の状態」ウィンドウを表示させて、受信パケット数を見て実際にデータが来ていることを確認する。

もしも途切れるようなら、一見54Mbpsに見えていながら、実際には8Mbpsを安定して通信することができないことになる。

ちなみに、無線LANのパケットはヘッダやフッダが大きいため、理論上でもせいぜい20Mbps程度しか出ないので、実際の理論上の上限はそのくらいである。

【典型的症状】
途切れないときは全く途切れないが、何かで途切れ始めると、途切れまくるようになる。かと思うとまた何事もなかったかのように安定して通信が始まる。

というわけで、9割がたは安定して見れるが、たまに突然途切れて通信が遅くなる現象が発生する

【接続状態では分からない】
無線LANの接続速度が54Mbpsなどと表示されるが、それでは実際の接続状態は分からない。54Mbpsと表示されたまま、実際には止まることがある。

しばらく通信がうまくいかなくなると24Mbpsに落ちる。このときは実際に24Mbpsに落ちるのではなく、接続失敗していて、接続をやり直そうとしているらしく、ほとんど通信速度が0になる。

【11aにすると】
これを11aにすると、ほとんど問題なく安定して高いビットレートを維持できるのが特徴だ。

11gの通信は想像以上に安定していない。小さなファイル転送では問題がないが、高ビットレートのビデオ再生では問題が起こる。

実際に一度自分で体験してみると良いだろう。

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3 Responses to “無線LAN調査”

  1. (・Θ・) より:

    >3つ無線LAN APがあると(ry 
    >っていうところの結論はちょっと早計じゃないかね?
    >それらが例えば1,1,3chかもしれないしw

    そうかもしれん。
    本当のところは各周波数の電波状況を調べてみないと分からない。
    強いて言うなら11chが使えるのかもしれないが、これもしばらく使ってみたらやはり不安定になった。というわけで結局安定して使えるところは一つもなかったんで空きがないのかもしれんと思った。

    で、そもそもaとgがなぜあるのかを他の専門的なところで調べてみると

    11g…電波が11aより遠くまで届き、壁にも強いため、APと別の部屋で接続するには11gの方が圧倒的に有利。1軒家などに向いている。だが、2.4GHz帯の電波がその辺に沢山あるため、ビデオストリームなどの通信には不向き。(電子レンジを使ったら途切れるなどが起こりやすいため)

    11a…電波が近くしか届かず、壁を隔てると大幅に電波が弱まるため、同一室内など近距離に限定される。この特性のため、マンションに向いている。
    同じ周波数帯域は余り使われておらず、マンションなど別の部屋で使用されている場合でも壁を隔てると大幅に電波が弱まるため、干渉を受けにくく、ビデオストリームなど高ビットレートの安定通信に向いている。

    ということらしい。

    まぁ(・Θ・)の使用用途を考えると11aかねとね。

  2. (・Θ・) より:

    間違えて(=゚ω゚)のコメントを消してしまったw

  3. (=゚ω゚) より:

    >間違えて(=゚ω゚)のコメントを消してしまったw
    ・゚・(つД`)・゚・。

    まぁそもそも
    電波は広範囲に出すもんじゃないよなw
    11aはもともと室内用だし。

    何にしても繋がればおk

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