メインのモニPCとして使っているVAIO VGC-RA72Pだが、ラスベガスで撮ってきたHDVビデオを再生すると、どうにもガクガクした感じでなめらかに再生することができない。
SONY VAIO VGC-RA72P
かといって、CPU使用率を見ると、30~40%程度でそんなに限界というわけでもない。
ちなみに、この30~40%というと低そうに見えるが、Pen4 3.8GHzでHTなため、1CoreなのにOS上はデュアルコア扱いされているため、実質的には60~80%の負荷、というようなものである。
ところで、このPCは一応ハイビジョン再生ができる、ということになっているのだが、実際にHDVを再生させてみるとガクガクしてしまうので、どうなってるのだろうか、と思ったのだが、試しに解像度を減らしてXGAにしてみると、たまにガクっとするものの、ほぼ滑らかに再生できることが判明した。
こりゃCPUだけじゃなくてビデオカードの性能の問題も関係しているようだ。ということで、ビデオカードを交換してみることにした。
・・・が、メーカー製PCだけのことはあり、そう簡単ではない。
下の写真を見てもらうと分かるとおり、電源からなにやらプラスチックのカタマリが出ており、それがビデオカードが揺れないようにおさえているのである。
ビデオカードをなにやら電源から出たプラスチックでおさえている
このプラスチックのカタマリは電源に接着剤で付けられているらしく、簡単には取れそうもない。
となると、このプラスチックのカタマリにうまく合うサイズ&基板上での部品配置などを満たしているビデオカードしか交換できないことになる。
そんなわけで、そのまま問題なく交換できそうなビデオカードを物色することにした。
nVidiaの場合、最近出たばかりのGeForce 8500/8600シリーズが、PureVideo HDというハイビジョン画質圧縮ファイルの再生アクセラレータを搭載しているということで、nVidiaを買うならこのGeForce 8500/8600のどちらかが良さそうだ。
ATIの場合は最近Radeon HD 2000シリーズという、これまたハイビジョン画質のハードウェアデコード機能を搭載したものが発売されているので、Radeon HD 2000シリーズが良さそうである。
というわけで、早速馬場のツクモに買いに行ってみるが、Radeon HD 2000は新しすぎるのか、2900しか置いておらず、実質的にGeForceしか選択できない状態になっていた。
仕方なく、新宿のビックまで行くことにした。
新宿ビックでもRadeon HD 2000シリーズは2900しか置いてなかった。やはり秋葉原まで行かないとダメか・・・と思いつつ、色々と見ていると、ELSAのGeForce 8500GTモデルが¥12,800 10%ポイントで売られている。
しかも中身の写真があり、どうやらモニPCのプラスチック金具にそのままうまくはまりそうな形状である。
GeForce 8600だと数千円高くなるし、性能の違いの大半は多分3D性能だろう。PCではほとんどゲームをすることはないため、これでいいか、と思い、購入することにした。
左:購入したELSAのGeForce 8500GT / 右:元々付いていたAsusのGeForce 6600
横幅は同じようで、プラスチック金具部にあたるところには余計な部品はないため、大丈夫だと思われる。
うまくおさまった
実際に交換してみると、うまい具合にピッタリとプラスチック金具が新ビデオカードの基板を押さえてくれて、大変具合が良い。
さてと、これでHD(ハイビジョン)画像がちゃんと再生できるようになったろうか・・・と恐る恐る再生してみると・・・
HDVファイル(25Mbps)のハイビジョン動画1080iはほぼ問題なく滑らかに再生できるが、たま~にガクっとする。どうやらたま~に60fpsから30fpsに落ちてるような感じで、なんとなく違和感があり完璧ではない。
まぁそれでも元々のGeForce 6600のときと比べると相当マシにはなっていて、ほとんどは問題なく見ることができるようになった。
ついでに他のHD動画ファイルを見てみると・・・
これが案外改善された。
まずStage6にある神さまのBirthday [1280×720]というファイルだが、これが、何とか再生できるものの、音に対して徐々に映像が遅れていってしまっていたのだが、今は完全に同期したまま最後まで見れるようになった。
ちなみに、上のファイルはWeb上で見るとちゃんと見れるが、DLすると本来の画質&ビットレートになり、再生が難しくなる。果たしてあなたのハードで問題なく再生できるだろうか?
次に、taiyo no jealousy 1600*900だ。
これもDLして見ようとすると、画像がノロノロで遅れてしまい、まるっきり音と同期できず、まともに見ることすらできなかった。
これですら1600*900と、FullHDである1920*1080と比べればまだ解像度は低いのだが、それでも60fpsとなるとまるっきり再生できないような状況だったのだ。
だが、このファイルも新ビデオカードでは完全に音と同期したまま再生することができるようになった。たま~にフレーム落ちするようだが、ほぼ問題なく再生できる。
HDVファイル再生でたまにガクガクするのが多少残念ではあるが、これは8600にしたら改善するのかどうかも微妙なので、まぁ今のCPUではこんなもんなのかもしれない。
ついでにFF Benchもやってみた。
設定は上のダイアログの通り、BenchmarkのみでHigh Resolution設定。
旧GeForce 6600では3928-Hだったが、
新GeForce 8500GTでは4766-Hになった。
やはり思ったより3D性能の向上は大したことはないようである。
ちなみに、GeForce 7900GSのテルノコPCでは8000くらいだったようである。
ん~、ケチらずGeForce 8600にしておくべきだったか。
まぁ取りあえず、何とかハイビジョン再生もできるようになったのでよしとするか、というところである。