何かと話題になった有名なアニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」をDVDを借りて全話一気に見た。
DVD版はTVとは違う話の順になっており、実際にテレビで見た人の話では、DVDの配列はよく分からんので、TVのような順番で見た方が良い、とのことだったが、結果からするとDVDの順番通りで良いと思った。
DVDの順番は時系列通りになっており、TVの順番で見ると、1回目では分からない部分がいくつかでてくることになる。
まぁそれはさておき、内容についてだが、まずこの作品は魅力的なキャラクターや有名なエンディング
などから想像する内容とはまるで違う内容に驚かされる。一言で言うなら押井守の作品に近い。しかし、基本的に内容はシリアスではなく、コミカルに展開するところが押井守とは違う。
Episode:00はまぁおいておくとして、憂鬱IやII辺りは別にどうということのない話なのだが、そこからの急展開が凄い。
人間が心の奥底で思っている不可思議な妄想について、哲学的かつ物理学的見地から、論理的にまくし立て、ある種の複雑かつ奇抜な仮説を延々と述べる場面が突然現れる。そして物語は想像を超えた非日常的な方向へと展開することになる。
こんな感じ
他にも、今風のアニメの技法は随所に使われていて、長年アニメを見ていて通常のアニメでは面白いと思えなくなった大人にとって、興味深い部分が多々散りばめられているのも、このアニメの人気の秘訣であろう。
例えば、単なる劇中挿入歌であっても、最初から最後まで完全に音とアニメーションが同期するように作りこまれていたり、
CGを使いながらも不自然さがなく、それでいて斬新であり、美しい描写を実現しているところなど。
また、エヴァンゲリオンなどでも延々とエレベーターのシーンやエスカレーターのシーンなどが、特に何事もなく長時間描写されたりしていることがあるが、それをハルヒでは、はるかに超える長時間で行っている。長門有希が単に本を読んでいるだけの場面が延々と続くのである。それも1分や2分ではない。しかし、そこで周囲の部室から聞こえてくる小さな音声が非常に凝っているため、飽きることはない。
とにかく、ヒットする要素が満載のアニメであると思った。
まとめるなら
1.ストーリーの異常なまでの非現実的な展開
2.絵と性格設定を含めたキャラクター設定の魅力
3.随所に見られる高度な日本のアニメーション技術
4.軽快な音楽
5.ハルヒ役である平野綾を最初から表舞台に登場させ両面からの人気を獲得
といったところだろうか。
などと、見終わった直後にこのように思った次第である。
と、今回の考察はこれくらいにしておこう。