DENON PMA-7.5Eなるアンプをヤフオクで入手した。
DENON PMA-7.5E
説明によると、ほとんど使っていないが久しぶりに電源を入れたら音がよく出ないとのことで、ジャンク品になっていたので安く入手できた。どうせリレーの接触不良だろうと思い、落札してみたのであった。
実際に届いて動かしてみると、確かに音の出が悪い。しかもリレー接触不良の典型的な症状なので、とりあえずバラしてリレーの型番を調べ、同じものに変えてみようと思った。
・・・が、付いていたリレーはOMRON G5R-2232Pというリレーで、これがデータシートもネットで見つからない。
OMRONのHPにも旧タイプリレーの互換品リストもないので困っていたが、いろいろと調べてみると、どうやらこれは汎用リレーらしく、OMRON G2R-2/24Vというもので代用できそうなので、それを買いに秋葉原まで行った。
リレー自体は380円とかそれくらいで安く買うことができた。
また、音を聞いてみると、安定感があってナカナカではあるのだが、どうも高音の伸びが良くないというか、のっぺりしているというか、ザラついているというか、いわゆる安物アンプっぽい音だった。
コンデンサを調べてみると、何と凄いことにオーディオ用コンデンサが一本も使われてないw
もともと5万円くらいの機種らしいが、それにしてもコストダウンしすぎだろうこれはw
音が通るカップリング・コンデンサは全て日本ケミコンのSMEという標準コンデンサが使われていた。
というわけで、それらも交換すべく、ニチコンのMUSE Fine Goldも買った。
すっきりとした内部。というか極力コストをかけてないという感じw
問題のリレー。左が元々付いていたもの。右が秋葉原で購入した互換品。
トーンコントロール、ウラウドネス等の基板(コンデンサ交換済み)
上の画面はトーンコントロール等の基板であり、コンデンサを交換した後の写真である。
Muse Fine Goldや、元々アルミ電解コンデンサだったところもフィルムコンデンサに変えて、さらなる高音質化をはかった。
で、紫っぽい青いコンデンサが2つ並んでるのが見えると思うが、このコンデンサはその左にある黒い四角いオペアンプの電源用バイパス・コンデンサなのだが、なんと!このコンデンサのうち一つの基板シルク印刷がコンデンサの極性を±間違えていたのだ!!!
しかも、間違えたまま元のコンデンサは取り付けられていた。
これはひどいね。多分実際に余り使われていなかったためにパンクしてなかったんだろうが、よく見ると極性を間違えられていたコンデンサは少し膨らんでいた。
多分、この機種は全部間違ってると思うので、ココのコンデンサは普通はパンクしてるか、そうでなくても容量が抜けてまともに機能していないと思われる。
まぁパスコンだから無くても動くことは動くけど、音質が少し悪くなるだろうね。
そんなわけで、極性も直してOSコンに付け直しておいた。
これだけでシャキッとした音質になることだろう。
そんなこんなでリレーとコンデンサを交換して聞いてみると・・・
まずリレーの交換で音の出具合は完全に直った。
どんなアンプも大体リレーはダメになってしまうものだが、これはどうにかならないものなのだろうか。
そして音質だが、これはあくまでも(・Θ・)の主観だが、やはり高音の伸びはMuse Fine Goldらしく、きれいに伸びて、澄んだキレイな音質になった。そして低ESRパスコンの影響か、シャキッとしたピュアオーディオアンプらしい音質に変化した。
元々標準品とはいえ、日本ケミコンのコンデンサが付けられていたため、そんなに悪くはなかったのだが、やはりオーディオ用コンデンサに変えると特に高音部が明らかに変化する。
中古を安く買って自分で直して楽しむのにはコンデンサ交換は最適である。
少ない投資で高級機並みの音質が得られる楽しさ。
今回はカップリング・コンデンサは全てMuse Fine Goldに、デカップリングも一部OSコン、それ以外はMuse Fine Goldに変えてみたが、従来の緑色MUSEと比較すると、高音部だけでなく、中音域に関しても濁りがなくなるようである。
緑色MUSEはとにかく高音が劇的に変化するので、個人的には緑色MUSEが好きだが、一応改良型だけのことはあり、Fine Goldは全域に渡って音質が改善されるようだ。
はじめまして。PMA-7.5Eでググったらここがヒットしたので読ませてもらいました。参考にさせていただきたいんで質問させてください。PMA-7.5Eの改造、写真以外のコンデンサも交換してるんでしょうか?よろしかったら教えていただきたいです。
はい、電源の大きな2本のコンデンサ以外はほぼすべて交換しています。
貴重な情報ありがとうございました。がんばって挑戦してみます。
7.5Lの修理を依頼され、このサイトを参考にさせて成功しました。
ただリレーはTAKIMISAWA 12MBU でした。電圧が12Vだったので
OMRON G2R-24-U を使いました。12Vなのに何故か24不可思議。
記事、本当にありがとうございました。
moniさん。博士号の取得おめでとうございます。オーディオ懐古世代のAKIです。最近PMA-9.5をオークションで落札したのですが、ボリュームがかなりぐらついています。moniさんはPMA-7.5Eの分解と修理をされていますが、全面のボリュームの部分を内側から分解するのはどの程度やっかいなものか、お分かりであればご教示ください。よろしくお願い致します。
AKIさん。余り覚えていませんが、大して大変ではなかったと記憶しています。
つまみ類を引っ張って外して、あとは何か固定しているものを外す程度で外せると思います。
ちなみにONKYOの同時期の小型アンプはめちゃめちゃ大変でしたw
早速ヒントをいただきありがとうございました。先日の連休に両側のパネルをはずし、前面のパネルのネジをはずしたところ、簡単にボリュームに到達できました。外部からの衝撃のため、ボリュームの内側のプラスティック部分が折れていました。接着剤で補修し、何とかぐらつきをおさえることができました。それにしても、1980年代までのアンプのボリュームの作りと比べあまりにもお粗末なのにはがっかりしました。これで10万円とは!。いずれにしても、ありがとうございました。
PMA-7.5Eをかれこれ15年ぐらい前に新品で購入して、2年前に片側の音が小さくなって以来放置していて何とか直す方法はと思い、検索して辿りつきました。
半田付けも中学生以来やっていませんが、リレーとコンデンサの交換に挑戦してみようと思います。
昨年オークションで購入し、時々左だけ音がでなくなる症状でしたが
こちらを参考にリレー交換した結果、無事に改善できました、ありがとうございます。
初心者なものでG2R-2/24Vの余分な端子についてOMRONに電話で確認した際にG5R-2232Pの互換品についても教えてもらいましたので記載させて頂きます。
G2R2A-ASIという型番のリレーが完全互換品となるそうです。
今分解して見たら、シルク印刷は両方共、下がマイナスになっていて、コンデンサも両方共、下がマイナスになっていました!これは正常なのでしょうか?
もう何年も前のことなので忘れましたが、基板のパターンを追ってみると、確かどちらかのコンデンサの極性が逆だった記憶があります。
私の交換した写真を見ると、OSコンのマイナスの向きは逆に付けているように見えるので、同じ側がマイナスだと間違っているのではないでしょうか。
ご回答ありがとうございます!コンデンサ事態は、両方共、膨らみは全く有りません。私もmoni博士のように、コンデンサを変えられるところまで交換挑戦(オペアンプ、リレーも含めて)したいと思いますが、部品調達の為の、各容量を調べるのが出来るか不安(年も高齢に入り老眼がひどいので)、もしまだコンデンサの各リストが残っているならば、是非お願いしたく存じます。