hpのサーバProLiant ML115を買った。
このサーバ、なんと新品で送料込み約15,000円という格安サーバである。
hp ProLiant ML115
主な仕様は以下の通り。
CPU : AMD Athlon64 3500+
Memory : DDR2 512MB with ECC
Chipset : NVIDIA nForce 550
HDD : 80GB 7200rpm 3.5inch
Drive : CD-ROM drive
Power : 370W
本来サーバ機なので、仕様は大したことはないが、これだけの新品PCが約15,000円で買えるとは猛烈に安い。
これにLinuxなどを入れて、実際にサーバとして運用してみようかなどと考えているわけである。
本体は一般的なMicroATXのケースくらいの大きさで、ちょっと小さめくらいの大きさである。
内部を見てみると、思いのほか本格的である。
ML115の内部
通常のマザーとは違い、CPUがかなり下の方に位置しており、メモリが上にあるなどhpの専用設計マザーな感じではあるが、うまくまとまっている。
HDDや光学ドライブ類はドライバーレスで簡単にはめたり外したりできる構造になっている。
電源はDelta社製で信頼性は高いと思われる。
また、前面パネルは簡単に外すことができる。
前面パネルを外したところ
CPUクーラー
CPUクーラーも結構大型でヒートパイプを使った本格的なものである。
CPU周辺のコンデンサは富士通の固体コンデンサが使われていた。その周辺も富士通の低ESR105℃の高性能コンデンサが使われている。それ以外のコンデンサも日本ケミコン社製など、日本製のコンデンサが用いられており、信頼性は高い。
HDDとの接続はSATA、CD-ROMドライブはIDE接続になっている。
メモリがサーバらしくECCの512MBが搭載されているが、これではちと少ないかと思い、DDR2 800 1GBのCFD elixirチップメモリを買った@2,780円@馬場のツクモ
DDR2 800 CFD elixirチップ1GBメモリ
本来は同じもの2枚でDual Channelにしたいところだが、サーバ用途を考えるとそんなに速度は必要なく、2枚になればそれだけ消費電力も増えるだろうことから1枚にしてみた。
ちなみにこのサーバの凄いところは、ECCメモリと通常メモリの混在が可能なところである。
実際、付属していたECC512MBと通常の1GBを挿しているが、問題なく1.5GBとして認識した。
wikiや2chの情報では、ケースFANが爆音だということだったので、オススメらしい鎌風の風PWMというのを買ってみた@880円
左:付いていたケースFAN / 右:鎌風の風PWM
最初はケース付属のFANで動作させてみたが、確かに電源投入直後はフル回転するため聞いたことが無いほどの爆音だが、すぐに回転数が下がり、そうなると騒音はそれほどでもなかった。
だが、風量はすさまじく、さすがサーバ機といった感じであった。
鎌風の風PWMに交換したところ、ケースFANはほとんど音が分からないくらいになり、CPU FANの「サー」という音が聞こえる程度になった。
そんなわけで、早速Linuxでも入れてみるかとfedora 8を入れてみると、何ともはや、インストール後ログイン画面で画面半分下が化けてしまい、マトモに表示できない。
こりゃ参ったなと思い、とりあえず色々と他のLinuxも試してみると、Ubuntuはインストールできるが解像度が640×480 or 720×400しか選べない。で、openSUSE 10.3を入れてみると、何の問題もなく1024×768 16bitで表示できた。
ML115の場合、PCI Express x16スロットが付いていることから、そこに市販のビデオカードを付けてやれば、どんなLinuxでもまず問題なく表示できるだろうが、ここはサーバとして使うことを考えるとなるべく低消費電力にしたい。そうなると当然ビデオカードは付けたくない。それにopenSUSEもいいけどできればfedoraがいいなぁ〜と、何とかオンボードビデオでfedora 8を表示できないかとxorg.confと格闘することになった。
その結果、以下のようにすることによりfedora 8を問題なくインストールすることができた。
1.テキストインストールによりfedora 8をインストールする。
2.インストール終了後、再起動したらテキストモードのままrootでログインする。
3.以下のようにしてxorg.confのコピーを作る
# cd /etc/X11
# cp xorg.conf xorg.conf_default
3.# vi /etc/X11/xorg.conf でDeviceとScreenのセクションを以下のように編集する。(他のセクションはそのまま)
Section “Device”
Identifier “Videocard0”
Driver “vesa”
VideoRam 2048
BusID “PCI:5:0:0”
EndSection
Section “Screen”
Identifier “Screen0”
Device “Videocard0”
DefaultDepth 16
SubSection “Display”
Viewport 0 0
Depth 16
EndSubSection
EndSection
4.# vi /etc/inittab により id:3:initdefault: の行の3を5に書き換えて:wqで保存する。
5.# rebootで再起動する。
6.グラフィカルログイン画面が出たら、とりあえずrootでログインする。
7.「システム」→「管理」→「ユーザーとグループ」を選ぶ
8.ユーザーを追加をクリックして、普段使うユーザを追加する。
9.rootをログアウトする。
10.8で作ったユーザでログイン。
11.このままだと文字が小さすぎるので、「システム」→「設定」→「ルック&フィール」→「外観の設定」を選ぶ。
12.「フォント」タブを選び、詳細をクリックする。
13.解像度を96ドット/インチに変更する。
14.以上で終了である。
ちなみに、オンボードビデオのハードウェア的制約から1024×768 16bitが解像度の限界である。
それ以上の解像度で表示したい場合はビデオカードを増設するしかない。
気になる消費電力だが、ケースFANを鎌風の風に交換し、DDR2 800 1GBメモリを増設した状態で、アイドル時約57Wである。力率は98%と非常に高い。負荷が高くなると90Wくらいまで行くが、100Wはほとんど超えないようである。
こんな感じで、格安でfedora 8マシンが完成した。
しばらくはこれでfedoraで遊んでみようと思っている。
はじめまして。
僕もML115を勢いで購入し、fedora8を導入したのですが、同じ症状が出てショックをうけてました。
でもサーバー機だから良いかと思って、狭いデスクトップ(しかも下の方が変な色)で無理矢理使っていました。
こちらの記事を読んで、XGA表示が出来たときの感動は忘れません。
有用な記事をありがとうございました!
ML115 G1にDebian etchを入れ640×480の解像度で時折使用していましたが
そういえば1024×768でも使えたはずだと思い検索した所ここに辿り着きました。
参考にしながら設定した結果16bit 1024×768の解像度で使えるようになりました。
軽い注意点としてDebian etchの/etc/xorg.confでは
Section “Screen”にあるIdentifierの項目の値が
“Screen0″ではなく“Default Screen″となっていましたが
書き換えずにそのままにしておくことでうまく動きました。