オーディオ用コンデンサ交換で遊ぶ

久しぶりに、オーディオ機器のコンデンサを交換して、音質の向上をしてみた。

かなり前にヤフオクで2,000円くらいで落札したKENWOODのMDレコーダをとりあえず交換してみた。

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KENWOOD DM-SA7

もう10年以上前の機種だと思われるが、MD再生には普通に使える。

今まではニチコンのMUSEシリーズやTK Jovial 等に交換してきたが、今回は一番音に影響があると思われる出力カップリングコンデンサに、ELNAのSILMICを使ってみた。

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交換前の基板

上の写真は交換前の基板の写真であり、特に右側部分を見て欲しい。
右の手前部分は出力のLPF回路となっている。
右上の部分は録音用の入力回路になっている。

そんなわけで、再生音質にモロに影響する右下の部分のコンデンサと、録音用アンプ部分の回路のコンデンサをメインに交換する。

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コンデンサ交換後

右側のコンデンサが大きくなっていることが分かるだろう。基本的に高性能なコンデンサは同じ容量のものであっても大きくなる。

出力カップリングコンデンサにはELNA SILMICを、そしてバイパスコンデンサにはニチコンMUSE KZを用いた。
録音アンプ部分のカップリングコンデンサにはTK Jovialをにしてみた。

停電用のスーパーキャパシタはやはり液漏れしていたので、それも交換したが、5.5V 0.33Fが売ってなかったので、5.5V 0.10Fに交換した。
まぁどうせほとんど録音しないし、電源切った後にTOC書き込まなかったとき用だろうからどうでもいいだろう。

音質の変化だが、やはりSILMICらしいシルキータッチなやわらかい音になった。

この他に、SONYのCSチューナーの音声出力回路のカップリングコンデンサも、元々ニチコンMUSE KZに交換してあったものを、ELNA SILMICに交換して音質の差を比べてみた。

AT-Xで全く同じものを繰り返し放送しているので、MUSE KZ時に録音したものと、それと全く同じものの再放送でSILMICにしてから録音したものとで聞き比べると、確かに音が違う!

1個のカップリングコンデンサだけでこれだけ音質が変わるのか!?というくらい音質が違う。

このようなことから、MUSE KZとSILMICとは確実に音質の違いを比較できたので、その比較を書いてみよう。

Nichicon MUSE KZ

 高音部分が超高音まできれいに伸びていて、気持ちの良い音がする。とにかく癖がなく、澄んだ音色がする。そして低音も良く出ていて、全体的に澄んだ色付けのない、すっきりした音がする。
いかにもコンデンサを交換した、という感じで良い音になるし、歪みのない何とも澄んだ音色なので、個人的にかなり好きなコンデンサである。

ELNA SILMIC

MUSE KZのように超高音が伸びまくるようなことはなく、全体的にやさしくて品の良い音である。
そのため、MUSE KZと比べると「あれ?超高音が足りないよ?普通の音?」と一瞬思うが、MUSE KZが超高音が出すぎじゃないの?くらいに出ているせいであり、これ単体で聞くと、ちょうど良い高音の伸びであり、品が良く、ソフトタッチというかシルキータッチというか、何とも心地よい感じの良い音なのである。
MUSE KZはストレートにそのままズバッとはっきりした音で、これがピュアな音というものだよ、という感じなのに対して、SILMICはそれとは対照的に、派手さはないが、それでいて安定していて、落ち着いた音で、心地良く、感じの良い、名前どおりシルキータッチな音質になる。

という具合である。

MUSE KZを聞いていると「何とも澄んだ音色で、これぞピュアな音色!スバラシイ!」という感じだし、SILMICを聞いてると、「うーむ、何とも品が良くて感じの良い音だな~」という感じで、聞くソースやそのときの気分によって判断は変わるが、いずれにしても良い音である。

ただ、個人的な好みとしては、やはりMUSE KZかな。

ちなみに、手元にあるオーディオ用コンデンサをちょっと見てみよう。

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オーディオ用コンデンサ

左からMUSE FX、MUSE FG(Fine Gold)、MUSE KZ、TK Jovial、ELNA SILMICである。

ここでは容量が違うので大きさが違うが、基本的に同容量で比較した場合、MUSE FX, FG, TK Jovialは小さく、MUSE KZはそれらより一回り大きくなり、SILMICはさらに大きくなる。

値段はMUSE FG < MUSE KZ = TK Jovial << ELNA SILMIC である。

カップリングコンデンサ1個を経過するだけで、比較すると分かるレベルで音質が変わるんだから、何個も経由するとかなり音質の傾向は変わることだろう。

実際に特性の違いなんかを計測器で測定してみたいところである。

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