久しぶりに音楽CDを新品で買った。
しかも発売前に予約して、発売日である今日届いた。
こんなのは去年のマクロスFアルバム以来か・・・
買ったのはこれ。
A.T.M.O.S.P.H.E.R.E @ sphere CD+DVD (限定生産盤)
これは何なのかというと、ミュージックレインという事務所から売り出し中のアニメ声優4人組のグループsphereの1stアルバムなのだ。
知らない人のために簡単に説明しておくと、まず背景として、最近の音楽業界というのはCDの売上がどんどん下がっている。10年前ならミリオンもそれほど珍しくはなかったのだが、今ではそんなものは皆無に近い。
かなり有名なアーティストのCDアルバムであっても、せいぜい数万枚程度しか売れなくなって来ている。
さらに、初動(発売から1週間目)の売上枚数が、全売上枚数の7~8割、物によっては9割を超えるような状況になっている。
これはどういう事なのかというと、今はCDを買うような人は、そのアーティストのかなりのファンで、発売を待っているような人が大半になっており、そうでない人はCDを買わなくなっているということだ。
さらに昔のように誰かに一極集中するのではなく、非常に多様化しているため、ミリオンヒットなどはほとんど出なくなり、それぞれが1万~数万枚程度で横並びという感じになってきているということである。
そんな中、最近はアニメ声優からアイドル声優と言われるような人たちが出はじめて来て、それらのCDがシングルでも3~5万枚も売れるようなものが出てきて、無視できない存在になってきたのだ。
まさに音楽業界唯一の右肩上がり分野なのである。
有名なところでは水樹奈々、堀江由衣、田村ゆかりなどから始まり、その後新人で平野綾などが出てきた。
特に成功したものとしては、ハルヒEDのハレ晴レユカイ(平野綾ほか)の12.3万枚、マクロスF OPのトライアングラー(坂本真綾)の9.1万枚、水樹奈々Trickstar&DISCOTHEQUE(ロザリオとバンパイアOP)の8.2万枚など。
ここからはモニの想像だが、恐らくこれらの成功を見て、ソニーミュージックエンタテインメントが本格的に声優で儲けようと思い、計画的に売り出したのがこのshpereではないかと思われる。
shpereは、 ソニー・ミュージックエンタテインメントグループであるミュージックレインに所属している4人の新人声優であり(ミュージックレインにはこの4人しかいない)、この4人が昨年あたりから猛烈にプッシュされていて、あらゆるアニメの主役級に採用されまくっている。
ちなみに、4人が主役・メインキャラクターとして参加している主な作品を挙げてみると
【戸松遥 】
かんなぎ : ナギ
ケメコデラックス : エムエム(ケメコの中の人)
To LOVEる : ララ・サタン・デビルーク
絶対可憐チルドレン : 三宮紫穂
アスラクライン : 水無神操緒
神曲奏界ポリフォニカ : コーティカルテ・アパ・ラグランジェス
宙のまにまに : 蒔田姫
よくわかる現代魔法 : 一ノ瀬・弓子・クリスティーナ
【豊崎愛生】
けいおん! : 平沢唯
かなめも : 中町かな
聖剣の刀鍛冶 : リサ
初恋限定。 : 別所小宵
とある科学の超電磁砲 : 初春飾利
【高垣彩陽】
今日の5の2 : 河合ツバサ
true tears : 石動乃絵
ささめきこと : 村雨純夏
そらのおとしもの : 五月田根美香子
ファイト一発!充電ちゃん!:アレスタ・ブランケット
【寿美菜子】
うみものがたり : 宮守夏音
けいおん! : 琴吹紬
初恋限定。 : 土橋りか
よくわかる現代魔法 : 坂崎嘉穂
新人ながら、主役級への採用や参加作品数では、声優界トップに君臨している堀江由衣や平野綾らとほぼ同じレベルにある。
ほぼ主役キャラクターだけで、2年前くらいに突然でてきた新人声優がこんなに出演しているのだ。こんなのは普通はありえない。
まぁ、これらアニメをほぼ全て見ている自分もある意味凄いがw
sphereは声優界で初めて大手が本気になって計画的に売り出した第1弾ではないかと思われる。
そのため、堀江由衣、平野綾らのような従来の(見た目も含めた)実力により単発で出てきたアイドル声優のように、必ずしも楽曲が一流メンバーの手によるものではないものと比べると、sphereは最初から全てにおいてお金をかけているので、楽曲のレベルが数段高く、 久々に満足できるレベルのCDに仕上がっている。
また、昔ながらのアイドルのような見た目最優先ではなく、声優としての実力優先で選ばれた人材であるため、声質は当然として、歌もなかなか良い。
有名声優のCDはほぼ全て聞いているが、このA.T.M.O.S.P.H.E.R.Eの完成度は相当高い。
また、A.T.M.O.S.P.H.E.R.Eという曲のPVがDVDで付属しているのだが、これを見ると、堀江由衣や田村ゆかりの、いかにも素人が作ったようなPVとは違い、十分ミュージックPVとして通用するレベルのものに仕上がっている。
このsphereの1stアルバムの初動がどれくらい行くのか、興味のあるところだ。